たんめんとぎょうざで、たんぎょう。
ちゃんぽんとぎょうざで、ちゃんぎょう。
ぎょうざとビールで、ぎょうびー。
それではぎょうざとチューハイで、何になるんだろう。
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立川にちゃんぽん・たんめんの店が帰ってきた
僕がマイタウン立川でよく行く『ちゃんぽん』の店が3つあった。ルミネ立川の『チャンポン専門店 平和食堂 by 我流風』、立川駅南口の『リンガーハット』と『ホットナンバン』の3店だ。
だが、残念ながらこの3店は全て閉店してしまった。
炒め野菜をたっぷり載せたちゃんぽんをワシワシと喰いたい!二郎系(立川には二郎そのものもあるのだが)はその欲求とはちょっと違うんだ。
そんな僕が辛辛魚を食べにらーめんたま館に行った時のこと。いつのまにかたま館内の別のお店(立川マシマシ試作館)が入れ替わっていて、『立川たんぎょう菜花』はオープンしていた。
立川たんぎょう菜花のたんめんとちゃんぽん、その実力を見せてもらうぜ…
らーめんたま館内にある立川たんぎょう菜花を簡単にご紹介
立川たんぎょう菜花の地図と店舗情報
- 店名:立川たんぎょう菜花
- 住所:〒190-0022 東京都立川市錦町1丁目2-16 立川アーバンホテル1Fらーめんたま館
- 営業時間:11:00~20:00(緊急事態宣言中のため)
- 電話番号:042-512-8903
- 席数:カウンターのみ10席
- 定休日:年中無休
- 開店日:2021年4月29日(木曜日)
立川たんぎょう菜花のメニュー(~5/31)
提供メニューは今のところ(~5/31)この5つ。
- たんぎょうセット(たんめん+ぎょうざ) 1,200円→850円(~5/31)
- ちゃんぎょうセット(ちゃんぽん+ぎょうざ) 1,600円
- たんめん 850円
- チャーシュー入りたんめん 1,200円
- ちゃんぽん(五目たんめん) 1,200円
たんぎょうセットはオープニングキャンペーンで通常1,200円が850円になっている。5/31までとのことなので興味のある方は是非。なお、6月中はセット価格が1,000円になる模様。
なお、たんぎょうというネーミング、某有名東京タンメン店ト○リの影響を受けているのかなと思ったら、ト○リのある江東区東陽町辺りの街中華にはたんめんと餃子を一緒に提供する文化があるそうだ(参考:タンギョウ文化の謎を探る! 町中華探検隊、タンギョウの聖地『來々軒』へゆく|さんたつ by 散歩の達人)。
スタンプカードは向かいの煮干し鰛ラーメン圓と共通
立川たんぎょう菜花ではスタンプカードが用意されている。このスタンプカードは同じくらーめんたま館内で営業する煮干し鰛ラーメン圓と共通でスタンプを集めて使用することができる。
余談だが立川たんぎょう菜花と煮干し鰛ラーメン圓を運営しているのは立川駅南口に店舗を構える立川鏡花。圓は元々八王子の名店だが、店主が昨年引退した際に鏡花の店主が引き継いだと記憶している。
全メニュー実食レビュー
立川たんぎょう菜花で僕が実際に食べた正直な感想というかレビューをまとめておく。メニューが『たんめん』『チャーシュー入りたんめん』『ちゃんぽん』『ぎょうざ』の組合せなので、これらを1つずつ紹介する。
たんめん(たんぎょうセット1,200円、たんめん単品850円)
刻んだキャベツと人参、もやしを炒め、独自の調味ペーストを載せたたんめん。
野菜は都度炒めるためシャキシャキ感がしっかりしていて美味しい。肉や魚介類等の具は無し。
スープは豚骨ダシに塩ダレを加えたもの。お店では『濃密淡麗の豚骨ベジブロス』と称しているのだけれど、博多ラーメンのように強火でゴンゴン煮出すのではなく弱火でゆっくりエキスを抽出するダシなのかスープに透明感がある。豚骨感よりも塩味が強い。それほど主張が強くないスープは、逆に言えば飽きの来ない常食できる味であり、それ故に炒め野菜をしっかり引き立てている様に思う。
調味ペーストは唐辛子の辛さよりもフライドガーリックの香ばしさと醤油味が強い。僕的には唐辛子や花椒を漬け込んだラー油が卓上にあったらスープにアクセントを加えられるし味変にもなるので良かったかなと思う。
麺は加水率低め、やや縮れ感のある細麺。
総合的な感想を書くと、野菜以外はそれぞれ単独での主張は激しくなく、目立った特徴があまり無い故に全体としての調和・纏まりの良いたんめんのように見受けられた。ただ、尖ったポイントが少ないため、不満を感じる人、値段なりのコスパを見いだせない人はいるかも知れないな、とも。今はたんぎょうセットが安いから問題無いけど、セットが通常価格に戻った場合どうなるかな。
チャーシュー入りたんめん(単品1,200円)
野菜、調味ペースト、スープ、麺はたんめんと同じ。野菜量も普通のたんめんと変わらないように見受けられた。なのでチャーシューの評価のみ。
たんめんの野菜の山を覆うように敷き詰められた、脂身の少ないもも肉のチャーシュー。よく見ると山肌に盛られたチャーシューと山頂に盛られたチャーシューは切り方が異なっている。
山肌のチャーシューはおよそ2~3mmほどに薄く切られていて、スープの熱で柔らかくホロホロと崩れる食感。
山頂のチャーシューはおよそ1cm程度の厚みに刻まれ、もも肉の比較的硬めの肉質の噛みしめる食感、肉の旨味をダイレクトに楽しめる。
全く同じチャーシューなのに切り方で別物に感じることができる贅沢な仕様になっている。
またチャーシュー自身にはタレなどは付いていないけど、食べていく内にチャーシュー自身の旨味がスープに溶け込み、スープの旨味も増している印象があった。
総合評価としては、たんめんのいち具材と言うよりも、チャーシューそのものを深く楽しめるメニューのように感じた。チャーシューの量を考えると値段もこんな感じか。脂身の多いバラ肉チャーシューが好きな人には向かないかも知れないのでその点だけは注意。
ちゃんぽん(五目たんめん、ちゃんぎょうセット1,600円、ちゃんぽん単品1,200円)
たんめんの上位グレードメニュー扱い。だけど実際に食べてみてほとんどの点でたんめんとは別物。
野菜はたんめんと同様。だけどそれに加えてアサリとエビ、タコ、イカ、キクラゲ、カニかま、刻んだチャーシューも入っている。食感も味も豊かで、それだけでもタンメンとは別物だということを伺わせる。
スープは濃厚で白濁した豚骨スープに魚介のダシも詰まった豪華版。軽くとろみも付いているのは豚骨由来かな?このスープはかなり美味い。めっちゃ好き。他のお客さんとスタッフが話しているところを横から聞いていたけど、このスープが大量に作れないのでちゃんぽんは数量限定なのだと。
調味ペーストはたんめんと同じ。なので省略。
麺もまたたんめんとは違う麺を使用している。加水率が高くモチモチとした太麺で茹でて調理してもしっかりと角が立っている。昔のリンガーハットの麺がこんな感じだったかな。食べ応え・満足感は明らかにこちらの方が上。
総合評価としては具材もスープも麺も豪華で、今まで立川で食べたどのちゃんぽんよりも美味い、最強のちゃんぽんがここに誕生している。ラーメン好き・ちゃんぽん好きは一度食べてみてほしい代物。ただしネックはやはり値段。単品で1,200円、セットで1,600円はかなり強気の価格設定で、食べる人が絞られる。提供数量が少ないのが事実であればこの強気設定もやむなしか。
ぎょうざ(単品3個450円、5個600円)
特筆すべきはこのぎょうざ。
ぎょうざがとにかく美味い。
たんめんと一緒に食べると美味しいぎょうざを開発したとのことだけど、単品で食べても美味い。
まず、皮が他の店のぎょうざよりやや厚め。なので皮が破けないしもっちりとした食べ応えがある。セットでは3個しか付かないけど、単品5個食べたらそれなりにお腹いっぱいになりそう。中国ではぎょうざは主食扱いだけど、それも納得できるぎょうざだ。
その皮でしっかりと封じ込められた餡がしっかりと下味が付けられた肉感の強いもの。ワンタンの肉餡に近いかな。ぎょうざのタレも提供されるが、付けなくても美味しいし、付けてもタレの味しか感じないような状況にはならない。
ぎょうざ自体は大ぶりに見えるけど、餡の量は多すぎず少なすぎず、一般的な男性ならひとくちで食べられるような量になっているかなと感じた。皮の厚みもあるので、皿の上で箸で千切って食べるような食べ方は向かないかも知れない。
総合評価としては、やや皮が厚く肉感も下味もしっかりした餡のお陰で満足感が高く、少なくともタンメンの脇役レベルの出来ではない。これとビールで一杯やりたくなるくらい素晴らしいぎょうざに仕上がっている。
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まとめ
まとめの前に、余談として昔話をしたい。
柴崎町にあった『ホットナンバン』は料理人のおじちゃんと接客のおばちゃん2人で、いつも喧嘩しながら切り盛りしたのを記憶している。肉ちゃんぽんに乗るソテーした豚肉のボリュームが尋常じゃなかった。
『チャンポン専門店 平和食堂 by 我流風』はルミネで買い物した後に良く行ってちゃんぽんを食べていた。気付いたら一風堂(の別業態店)に変わってた。
『リンガーハット』は何処の街にもあるものと思ってた。だから昨年末と今年一月で立川と国立の駅前店舗がなくなったのは非常にショックだった。
そんな立川に、彗星のごとく現れた『立川たんぎょう菜花』。全てのメニューを食べてみて、良いところ、良くないところが何となく理解できたように思う。
まず、良いところは、
- たんめん:全体としての調和・纏まりが良く飽きが来ない、期間限定だがセットのコスパが良い
- チャーシュー入りたんめん:チャーシューそのものを深く楽しめる
- ちゃんぽん:具材もスープも麺も豪華
- ぎょうざ:やや皮が厚く肉感も下味もしっかりした餡のお陰で満足感が高い
良くない点は、
- たんめん:目立った特徴があまり無い、尖ったポイントが少ない
- チャーシュー入りたんめん:脂身の多いバラ肉チャーシューが好きな人には向かないかも
- ちゃんぽん:かなり強気の価格設定
- ぎょうざ:特になし
このコロナ禍に於いて立川たんぎょう菜花は立川のちゃんぽん・たんめんシーンの主役に躍り出ることができるのか?それとも前述の3店や他のらーめんたま館出店店舗のように人知れず消えてしまうのか?たんめんを食べながら行く末を見守りたいと思う。
何だかんだ言って野菜を美味しくたっぷり食べるならこういう食べ方が一番。最近またビール飲みすぎて体重増えてきてしまってるし(汗)こちらのたんめんやちゃんぽんを適宜取り入れてまたカロリーコントロールに励みたいところだ。
それでは。