テアトル新宿の16:15〜の回を観に行きました。ここってスクリーン一つしかないんだね。福岡市に住んでた頃はシネコンみたいなマルチスクリーンの劇場ばかりだったので、こう言うところは逆に新鮮。
で、中身ですが、非常に芸術色の強い、考えながら観る作品って感じでした。
それではネタバレでも。まず、説明が全くない。序盤数十分ひたすら音の採取、サンプリングばっかりやってます。本当にひたすら。その間物語の進捗は全くなし。途中から探偵さんナツイシが出てきます。でも説明はないですからその人が誰か、何を考えてどういう行動に出ているのか分かりません。分かるのは結果のみ。そして、実はこの後もその真相が分かるような描写はありません。モヤモヤしたまま、後のシーンによってこの記憶が流されていきます。一応ヒロイン役の宮崎あおいも出てくるのは中盤近く。
あと、話のキーになるミズイとアスハラの音楽は非常にノイジーな騒音です。大多数の人が不快に感じる「音」です。また、映像も暗くどんよりした光景しか前半は出てきません。でもそのディストーションだらけの映像だからこそ、宮崎あおいの可愛さがかなり強調されて見えます。別にそういう可愛い表現や芝居をしているわけでもないのに、まわりの映像からトリミングされて宮崎あおいの所だけ別の映画を観ているような印象。埋没しない存在感、それこそが宮崎あおいの魅力だと気付きました。
最後に、この映画、監督のオナニー映画です。それも強度の。嫌いな人は絶対に好きにならない映画だと思うです。
エリ・エリ・レマ・サバクタニをこれから観たいと思っている人は、↑↑↑あまり変な気を起こさない方が良いと思いますよ?↑↑↑