架空自転車旅行社「ひとつな」

本業会社員の兼業ブロガーです。興味を持っていることは、キャッシュレスな生活、旅、デジタルガジェット、グルメ、自転車(折りたたみ自転車、ロードバイク)、ライフスタイル(VAPE、文房具など)など。このブログはそんな多趣味なアラフォーの僕、石谷玲(いしやれい)が運営する『じぶんメディア』として、興味を持っている物全てに対して実際に体験したことを全方位で情報発信していく超・雑記ブログです。

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これって「情報発信の敷居が低下」が原因と言ってるの?

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昨日、ネットでニュースを流し読みしてると、こんな記事がありました。

www3.nhk.or.jp

これについて私が思ったことを書いておこうかな、と思いましてこのエントリーを発信しています。ちなみに昨日投稿しなかったのは私が病気で昨日今日寝込んでるためです。

そもそも何の問題提起?

この非常に短い記事を読んでまず思ったのが、「何について言ってるの?」。

発言者である岡村久道さんは大阪弁護士会所属の弁護士さんで、ざっと調べたところ、情報セキュリティやインターネット周りの法律問題に詳しい先生らしいです。なので、昨今のネットメディアに蔓延る諸問題についてはしっかりと認知している先生と思います。その先生が、

情報発信の敷居がどんどん低くなっていて、そこで、人が簡単に結びついてしまうところが、ネットの問題

と言っています。

ちょっと分かりづらいですね。整理しましょう。

  • ネットの問題ってそもそも何?
  • 「ネットの問題」の原因は「情報発信の敷居がどんどん低くなってい」ること?それとも「人が簡単に結びついてしまう」こと?

ネットの問題とは?

この記事の後半にはこんな話が出てきます。

問題のあるツイートなどはプロバイダーやSNSの運営会社が、利用規約などでいつでも削除することができるようになったが、情報量が爆発的に増大しているため、なかなかパーフェクトに消すことができない。新たなネットメディアが次々に出てくるので、いたちごっこが続いてしまう

つまり、『問題のあるツイート』が発信され拡散されることが問題であると認識していることが推測されます。この『問題のあるツイート』が具体的にどういうツイートなのかは気になるところですが、それは置いておいて、確かに問題だなあと思われる情報発信は今も昔も散見されます。種々のサービスにおいて一部の動画配信者が再生回数稼ぎ(=広告収入稼ぎ)にモラルのない動画を投稿していることは広く知られていますし、企業単位でも一部のキュレーションメディアが問題のある記事を投稿していたことはここ1,2年大きな問題になりました。

情報量が爆発的に増大することと新たなネットメディアが登場することは自然なことと思います。問題はその中身な訳です。

情報発信の敷居がどんどん低くなっていることは悪いこと?

ネットメディアの利点はマスメディアでなくても情報発信できるところです。私も数ヶ月前からブログを不特定多数の人への情報発信を心がけて投稿するメディアであると捉えて書いていますし、その前からツイッターやSNSで私が買ったものや食べたものに対して寸評を入れて紹介したりもしています。そういう、草の根情報が今まで知らなかったお店や商品やサービスを知るきっかけになっているのは事実です。

一方で誰でも情報発信ができると言うことはデマ情報や攻撃的意思が発信されることでもあるのは事実です。ただ、それはネットメディアに限らずどのメディアでも同じこと。マスメディアは真実をちゃんと伝えているという仮説を立てたところで大部分の人は否定するでしょう。

情報発信の敷居が低くなることが本当に悪いこと(絶対悪)かなあと言うのは疑問があります。本当に必要なのはインプットされる膨大な情報を取捨選択することと、発信者にモラルを求めることなのではないでしょうか。

人が簡単に結びついてしまうことって悪いこと?

ネットの問題の話には続きがあります。

かつてはいちいちホームページにアクセスして書き込まなければいけなかったが、今はスマホひとつ、指先ひとつで、どんどん書いて放り投げられてしまう。さらにハッシュタグなどで、同じ関心を持った人が一緒に集まりやすい

人が簡単に結びついてしまうことって、「同じ関心を持った人が一緒に集まる」ことを指してるの?それこそ情報を取捨選択しているだけであって、そのことが『問題のあるツイート』が発信され拡散されることの原因にはなり得ないでしょう。

この文面だけだと何が問題だと言っているのかさっぱり分かりません。

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弁護士の意図が分からないがNHKの意図はなんとなく…

過去にこの弁護士さんはこんな事件についてコメントしています。

http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=60769&pg=20060320

ネット問題に詳しい岡村久道弁護士(大阪弁護士会)は「ブログでの名誉棄損を認定した判決は聞いたことがない。今後は同様の問題が増えると予想され、警鐘になる」と話している。

岡村弁護士は「情報発信の敷居が低くなったのはいいが、不特定多数の人が見る影響力の大きさを考えねばならない。その危うさを象徴する判決」と話している。

これを額面通り読むと、情報発信の敷居が低くなったのは良く、不特定多数の人が見る影響力の大きさを考えないことに問題があると言っているようにも見えます。つまり、発信者のスタンスに問題があると読めます。

今回の記事の最大の欠点は、「じゃあどうしたらよいか」の部分が完全に欠けていることです。このせいで、どういう状態があるべき姿であると捉えているのかが全く見えてきません。.

ただし、一つだけ気になるのは、何故このコメントの見出しが「情報発信の敷居が低下」なのかなあと。この見出しを付けたのはNHKだと思いますが…。この辺に意図を感じずには居られません。

本質は「問題のある発信(ツイート含む)はやめよう」では

これに尽きます。ただ単に発信者本人の問題です。運営側が最大限善処していることに対してシステムや社会情勢に責任を負わせるのは間違っています(勿論、キュレーションメディア等の問題については発信者でもある運営に責任があります)。

SNSやブログ、ネットメディア全体に対して、発信者は誠実であるべき。その結論しかこの記事からは見いだせませんし、それで良いのでは無いでしょうか。100%達成することは不可能でも、その方向に向けて施策を講じることは、爆発的に増える情報量や増えるネットメディアを抑制することよりもずっと建設的でずっと効果があることだと思うのですが。