こういう形で遭うことになるとは。ようやく落ち着いてきたので振り返ってみます。
その時私は会社で仕事中でした。お、揺れてるかな?と思っていたらどんどん横揺れが激しくなる。それも揺れの時間が長い。その場にしゃがんで、机の下にいつでも入れる体勢を取りながら周りや天井の様子を見守っていました。揺れが収まったあとも余震が数回続き、これ以降全く仕事になりませんでした。
17:15に会社を出てJRの最寄り駅に向かいますが、当然電車は走っていません。
復旧するかなあと暫く待ってみましたが、全く目処が立たないのを見て、徒歩帰宅を決意します。私腰痛が酷いのであまり距離を歩けないんですよ。それで徒歩帰宅を躊躇していたのですが、もうこれしか選択肢がないと考えました。ここから自宅までは約8km。自転車ではよく通りますが、徒歩で初めてです。まあ知った道なので大丈夫か。
甲州街道に出て歩道を歩きますが、車道はこんな感じでした。
車も全く動いていないわけではありませんでしたが、徒歩と変わらないくらいののろさ。バスもタクシーも走ってませんし、乗ったとしてもいつ辿り着けるやら。
腰の痛みに耐えながら、南武線谷保駅まで辿り着きました。
タクシー乗り場は凄い行列です。ところが、ここで十数分見ていたのですが、タクシーが一台も来ません。ここでタクシー待っても日が暮れてしまう…あ、もう暮れてるか。途方に暮れながら家路へと歩みを進めます。そんなとき、
「立川!立川駅に行くよ!」
ワゴン車に乗って駅前に乗り付けたおっさんがこんなことを言い始めました。立川駅まで行ければぐっと楽になる!ご厚意に甘えようかなと思った時、そのおっさんは更に付け加えました。
「一人千円!千円で乗せるよ!」
あー…確かにタクシーよりは安く上がるかも知れない。でも…こういうの俺は駄目だ。理由はあまり上手く説明できないけど、専門職でもないのに商売っ気が見えた時点で私としてはかなり萎えてしまいました。
谷保駅から国立駅に向けて北上しようとしたところ、富士見台団地の辺りでたまたま国立駅行きのバスに遭遇。ラッキー!これに乗ってショートカットだ!車内はぎゅうぎゅう詰めでしたが、それでも国立駅まで歩く労力が省けるのは有り難い。乗っていきます。
国立駅南口到着…何じゃこりゃ!ロータリーのバス停には人が溢れています。駅舎を見ると、
駅に入れないように封鎖されていました。天井の運行情報ディスプレイにはNHKの地震情報中継が流されており、心配そうに帰宅客がディスプレイを見つめています。私もそこで事態の重さを知りました。どうなっているんだ、これは。会社に居た時はそれほど大変なことになるとは思っていなかったのに(だからすぐに電車が復旧すると思っていた)。国立市役所職員が拡声器で、「帰宅困難者は公民館を開放しているので向かってくれ」とのアナウンス。こんなの初めてだ。
いつも通る自転車ルートに従い、国立駅北口に出ます。ここから裏通りを通って行けば家まで辿り着けます。そう言えばここから家の近くまで行くバスがあったような。一度しか使ってないけど、動いてるのかなあ?と思ってそのバスが出る停留所に行ってみます。時刻表通りであればあと20分ほどでバスが来る模様。それくらいなら歩くのと変わらないかな、だったら乗っていこうかと思っていた矢先に何故かそのバスがやってきます。早っ!そしてそのバスは私らを乗せると直ぐに発車してしまいました。早っ!しかし何故!?と思ったら実はそのバス、私が乗ろうとしていた便の一つ前の便で、20分押しでの運行だったそうです。運が良かったみたい。
その路線の終点で降り、100mほど歩くとようやく見えてきました自宅マンション。やっと帰り着くことができました。疲れた。
大地震
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